私の相棒

子供の頃、近所にチコ(もっさもさの雑種)という犬がいました。

私はよく幼なじみの従弟と一緒に、その犬を無断で連れ出しては

遊びに行ったものです。

偕楽園をかけ抜け千波湖のほとりまで、、、

ひとしきり遊ぶと夕方には元の所に繋いで帰りました。

(今ならきっとお巡りさんに捕まりますね。なんておおらかな時代!)

それから程なくして従弟も引越しをしてしまい、

3人で遊ぶことも無くなってしまいました。

ある日近くを通りかかると、いつものお家が空き家になっていました。

聞くところによると、飼い主さんは転居したのだが、

どうやら犬は連れていかなかったらしいという事でした。

(当時は野良犬も珍しくはなかったのです)

なんとなく心配で近所の色々な場所に行ってみましたが、

それきりチコに会うことはありませんでした。

今でも時々、3人で楽しく一緒に帰った道を思い出すことがあります。

いつの時代も、犬は私にとってかけがえのない相棒なのです。